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なぜ湿気対策が必要なのか

日本の場合、湿気が特に問題になるのは夏場でしょう。特に雨の降った後などに息苦しいほどの蒸し暑さを感じさせる湿気は、本当に不快なものです。同じ気温でも湿度が高い方が体には辛く感じられますし、湿度が高いとそれほど気温が高くなくても熱中症になる危険性があります。最近夜間の室内で熱中症になる人が増えているのはそのためです。また、冬場にインフルエンザの菌の活動を抑制するために湿度を上げようとするのは正しく、湿度が高い夏場にはそういったウイルスの活動は確かに活発ではないのですが、その代りカビなどが発生しやすくなります。カビは室内の隅や浴室、洗面所などの水回りに発生して不潔に見えるだけではなく、空気中に胞子が飛散してアレルギーを引き起こしたりもします。健康の面から考えても、湿気対策は大切なのです。また日本の住宅の大半が木造建築であることを考えても、湿気は大敵。木の建材は湿気が多すぎると腐ったりカビが生えたりと劣化しやすくなります。また、劣化した建材には白アリが繁殖しやすくなり、場合によっては倒壊の危険性すらあるのです。そのため、昔から日本の建築物は床下に風が通るスペースを設け、障子やふすまを開け放てば風が通りやすいように作られていたのですが、最近の住宅は耐震性を重視して床下をコンクリートで固めた頑丈な作りにすることが多いため、湿気がこもりやすくなっているのです。家の気密性を高めた結果、冬には逆に結露が生じたりもします。そのため、床下の湿気を逃がすための対策を業者に頼んだり、室内で除湿機を使うことが必要になりつつあります。地球温暖化の影響などで数十年前と比べてもずいぶん気温が高くなっていると言われている現在、気密性を高めてエアコン効率を良くした部屋で過ごすのもやむを得ないといえるでしょう。私たちはその結果湿気がこもりがちな住宅にいかに湿気対策を施し、快適に過ごすかを考えていく必要があるのです。

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